絵描きの間でblogツールが普及しない理由
イラストサイトとblog
イラストを展示しているサイト、すなわちイラストサイトと言われるサイトでblogツールを使ってのコミュニケーションや情報発信をしているところはなかなか見つからないようです。
このような議論や見解は他サイトでも言及されていたのでリンク致します。
Movable Typeやblosxomに代表されるblogツールは便利であるのに対し、どうしてあまり使用されていないのでしょうか。その理由を考えてみました。
- blogそのものを知らない。
- 知っていてもblogツール=文章という印象のほうが強くイラストサイトを構成する上で必要ないと感じている。
- MTのようなパワーの要るCGIを稼動させられるサーバーではない。
- CGIいじりに時間を割くぐらいならばイラストの練習をしたい。
- イメージしているサイト構成とあまりにも違う。
テキストサイトとblog
テキストサイトとイラストサイトでは、慣習というかこういうサイト構成が多いからという理由とイラストサイトにとって合理的な構成はblogではないという理由からか、構成そのものが違います。
例えばテキストに重きを置くサイトではTOPに文章を持ってきて、最新の情報をより早く閲覧者に観てもらうということを目的としているためそのような構成が合理的でしょう。
イラストサイトでは、まずINDEXページがありないところもある、次にそれぞれのNOVELやILLUSTなど一般的なカテゴリーへのリンクを張る。同時に自分のイラストはこのようなものであるということを一目で分かるように、スタイルシートもしくはimg要素で最新のイラストを持ってくる。閲覧者には最新のイラストがTOPで観られる。ポイントは、TOPでのイラストとサイト配色のバランスによって、サイト全体をイラストにしたようなデザインになるということです。
よって、現段階で普及しているイラストサイトのスタイルでも合理的な構成であると私は考えます。
絵描きは、見る人を自分の絵の雰囲気で印象を操作しようという意図が働くため、ちょっとした文章が印象を操作する事を邪魔すると認識した場合、最終的に上記のようなメニューリンクと最新のイラストのみとなってきます。
私がそのような構成を以前していた時、やはり念頭にあるのは自分のサイト構成とイラストを見てほしい情報を簡単に共有できるという点ではblogツールは大いに貴重です。トラックバックという機能はその特徴のひとつでしょう。
トラックバックは慣れないとちょっと理解が難しいのですが、自分の書いた情報を相手側に自分も同じようなことを書きましたよーということを知らせるものです。こちらへのリンクを言及したサイトに張るのです。なので、こちらからリンクしなくても向こうからリンクを辿ってやってくるということがあり得るので問題となることもままあります。
トラックバックの問題
問題は、トラックバックは情報を共有できるという部分です。イラストサイトにとってのトラックバックは、イラストの情報とはなんぞや、イラストの情報を共有とはなんぞやという疑問や問題点も孕んできます。イラストはその人しか持ち得ない技術やセンスの表出であって、共有するという情報はどこにあるのか、という話になってくるのです。
版権を扱っているサイトならば同じジャンル内が共有の情報でしょうか。同じようなテーマのイラストが共有されているものでしょうか。それとも単に自分の好きなイラストでしょうか。
blogツールでの特徴であるトラックバックという機能は自分の書いた情報を相手側に自分も同じようなことを書きましたよということを知らせるためであって、自分も同じようなイラストを描きましたよということに使えるわけがありません。自分が絵描きとしてちょっとそれだけは恥ずかしいことで。
目から鱗が落ちるような使い方があるのかもしれませんが、現段階で私は想像だにできません。
イラストだけにblogツールを使うという場合、トラックバックはどのように利用されていくのでしょうか。それとも使われないのでしょうか。
サイト構成がblogツールと合わない、というのも殆どはindexページをカスタマイズすれば解決するんです。
例えば、indexにはarchiveへのリンクを張るだけで、あとは独自のサイト構成TOPにイラストもってくるなりをする。そうしてそれぞれのカテゴリー毎に分ければ古い情報でも巡回してくれるかもしれない。indexにいくつかの新しい情報を載せるというニュースサイト形だからindexしか巡回しないという事が起こるのではないかと思うんです。新規の方にもできるだけ作品を見てほしいという人はこの方法でできると思います。blogツールはリンクを生成したりサムネイルを生成したりしてくれるツール、と割り切れば抵抗感はないかと思われます。
あとはカスタマイズする場合の難易度の高さでしょう。やはり他サイトでも述べられているように、すぐに導入できるテンプレートと、巧い導入の仕方の説明だと思います。
まとめとして、イラストサイトのサイト構成は現段階でも合理的な構成をしているが、blogツールを使うことによる情報を共有できるイラストを見に来てくれやすくなるという恩恵もある。しかし同時にテキストサイトではなかった新たな問題も浮上しやすいということでしょうか。
新しい技術を導入し普及すればそれなりの弊害は出る事は当たり前ですが、それをどう昇華していくかですね。
使用している自分としてはblogでトラックバックしたり関連情報記事へリンクするのが楽しみでもあるので、イラストサイトはこのblogでの情報の共有を利用できるか否か、ということも焦点になってくるのではないでしょうか。
自分にとってblogスタイルが性に合っていたというだけでページつくるの面倒とか古いものは流れてくれ精神とか情報としてみてほしいとか、強要するものではないんですよね。もし普及した時の事を考えると、どうなんだろうと思うこともあります。正直な所、引用不可・厳しいマナーを突きつけるサイトが多いコミュニティーと、軽いblogのスタイルを考えると、あまりの違いに驚く事があります。もしblogがイラストサイトや同人方面で流行した場合、どのようにマナーが変遷していくのかはちょっと興味あります。
blogツールと普及に考察の続きを書きました。
Comment, Trackback
- 絵描きさんのBlog その2
- Blogを利用しているイラストサイトさんの間で議論されているのでまたこっそり参加。 ここではトラックバックについて私見云々。
- 絵をupするblogerのはしくれとして、一応。
- 絵描きのblog進出についての記事を読み漁っていました。 結論としては。 いろいろあるらしいけど、絵板、記念絵だけをちょろちょろ描いてきた、私のようなヌルイ絵描きが似非イラストサイトを作るにはちょうどいい手軽さだから、問題ないか。テキストの方が多いしな。...
- blogツールと普及
- 前回の絵描きの間でblogツールが普及しない理由の続きです。
Reference URI
- トラックバックのURIはhttp://glas-gather.org/mt/mt-tb.cgi/39です。
- この記事のURIはhttp://glas-gather.org/index/study/illustsite_blog_not_spreadです。